「治ったら何がしたいですか?」

この問いかけは、非常に重要な意味を含んでいます。

体のどこかが痛いとしましょう。例えば腰が痛いとすると、当然ながら意識は腰の痛みに集中します。あー、腰が痛いなぁ。何でこんなに痛むんだろうか。どうすれば治るんだろうか。やっぱり腰は安静にした方がいいんだろうか。座っていると腰に良くないんだろうか。いや、立ちっぱなしが良くないって話もあるなぁ。動くのが怖いなぁ。・・・などなど、腰について色々なことを考えることでしょう。

これが良くないのです。

人の脳は体の内外から膨大な情報を受け取り、そして取捨選択をしています。必要な情報を処理し、必要ない情報を無視しています。ここで、ご自身の意識が痛みに向いていると、痛みに関する情報ばかりが過剰に受信されてしまいます。痛みに対する感受性が高まり、より痛くなります。

例えば、腰痛がおさまって調子が良かったが、何かの拍子に腰に違和感を覚えたとします。腰痛経験者はそれだけで、「あ、また腰痛が出るのかな」と意識をしはじめます。そして痛みに対する感受性が高まり、本当に腰痛になってしまいます。痛みの再発とは、そういうものなのです。

痛みのことを考える→痛みの感受性が高まる→痛みが増す

この負の連鎖を止めることが大切になります。痛みから意識を引き離して、他のポジティブなことに意識を向けることで、実際に痛みはおさまっていきます。

「治ったら何がしたいですか?」

今苦しいことではなく、良くなった後のことを考えましょう。痛みは、いつか治るものです。慢性的な痛みでも、いつか治ると思っていると本当に治るものなのです。そして、痛みが消えたら、腰痛は治ったと考えていいのです。油断しているといつか・・なんて考えていると、本当に再発してしまいます。

痛みが消えたら、それで治っているのですから、自由に好きなことをしましょう。

腰痛特集