パーキンソン病の症状
静止時の振戦
何もしていないのに手足がふるえる
筋固縮
筋肉が固くなって、こわばる
寡動・無動
動きが鈍くなり、素早く動くことができない
姿勢反射障害
体のバランスがとれなくなり、転びやすい
その他
自律神経症状(便秘、起立性低血圧、発汗異常など)
精神症状(うつなど)
パーキンソン病の病態生理
パーキンソン病は、中脳黒質で作られるドーパミンが減ることによって起こります。また、中脳黒質にレビー小体がたくさんできることが分かっていますが、詳しいメカニズムは不明とされています。
パーキンソン病は難病指定されていて、進行性であり、いったん発症すると病気の悪化を完全に止めることは出来ません。しかしながら、病気の進行スピードを遅らせることはできます。
ホーン・ヤール重症度分類
Ⅰ度
左右どちらか片方の手か足に「静止時の振戦」「筋固縮」がみられる。
Ⅱ度
「静止時の振戦」「筋固縮」「寡動・無動」が左右両方の手か足にみられるが、まだ軽度。
姿勢の変化は見られるが、「姿勢反射障害」はない。
Ⅲ度
歩行障害、方向転換の不安定など、明らかな「姿勢反射障害」がみられる。
日常生活動作障害も進み、突進現象もみられる。
Ⅳ度
起立や歩行などが難しく、サポートが必要。労働能力は失われる。
Ⅴ度
立つことも不可能で移動には車椅子が必要。ほとんど寝たきりになる。
パーキンソン病の鍼灸治療
パーキンソン病の症状のうち、手足のふるえについては病院のお薬でコントロールできるとしても、身体のこわばりや動きにくさ、その他の症状など、お困りの点は多いことでしょう。
パーキンソン病の患者さんで特徴的なのが、首のこりです。通常の肩こりとは比較にならないくらい、首の筋肉がこり固まってしまいます。
これを鍼灸で緩めるわけですが、一つ注意点があります。結果を焦らないことです。鍼灸は筋肉をゆるめる効果がありますが、パーキンソン病の場合、はっきり効果が感じられるまで少々時間がかかります。まずは、5回くらい治療を受けていただいて、変化があるかを見て下さい。
次に、歩きにくさです。パーキンソン病では、首だけでなく、背中・腰から足にかけても筋肉のこわばりが出るため、歩きにくいという問題があります。これも、首と同様に、鍼で筋肉の緊張をやわらげることで対処します。
その他、精神症状・自律神経症状についても、全身治療によって改善をはかります。パーキンソン病では交感神経が優位になっていて、ドーパミンは少なくなります。これを副交感神経優位にするのに、鍼灸は役立ちます。
パーキンソン病の治療では、短期的には今ある苦痛を軽減することに全力を上げます。その上で、5年後・10年後の、病気の進行を遅らせることが大きな目標になります。鍼灸を検討される際には、通いやすさも考慮してご判断ください。
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