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椎間板ヘルニア

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椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニア解説

背骨は椎骨という骨が縦につながってできています。その椎骨と椎骨の間にあるクッションを椎間板といい、その椎間板が横に膨らんだり飛び出したりしたものを椎間板ヘルニアといいます。ヘルニアは飛び出すという意味です。

こう書くと、椎間板が飛び出すなんて大変だと思われるかもしれません。しかし、椎間板ヘルニアはそんなに珍しい現象ではありません。これまで数多くの医学調査がされてきましたが、健康な人でも約76%に椎間板ヘルニアが見つかることが分かっています。ヘルニアがあるから病気というわけではありません。

痛みの治療で有名な加茂整形外科の加茂淳先生は、著書のなかで”「椎間板が神経を圧迫しても痛みは生じない」というのは、もはや医学的事実です。”と述べています。

手術が必要な椎間板ヘルニアはごく一部だけ

椎間板ヘルニアで手術が必要になるのはほんの3%程度です。ほとんどのヘルニアは心配いらない安全なもので、例えるなら顔のシワのようなものです。

椎間板ヘルニアで手術が必要になるのは、マヒ症状が現れている場合です。例えば、腰の馬尾神経が障害されると、足を引きずるように歩いたり、サドル麻痺(肛門周囲の感覚がなくなる)や排便・排尿障害などが現れます。この場合は、手術が必要になります。

上記のようなマヒ症状がない場合は、たとえ痛みやしびれがあっても、心配のいらない安全なヘルニアといえます。

長期成績から考えても、まずは保存療法から

実際、椎間板ヘルニアが見つかっても、すぐ手術となることは少ないでしょう。一つには、長期成績の問題があります。

椎間板ヘルニアで手術すると、短期間のうちに症状を大きく減らせる可能性がある一方で、4年間といった長期で見ると保存療法と差がなくなってきます。長い目で見ると、手術しなくても同じくらいまで改善するわけです。飛び出したヘルニア自体も、自然に消退することは珍しくありません。

そのため、椎間板ヘルニアでまず考えるべきは保存療法です。病院であれば、鎮痛薬やブロック注射などで経過を見るのが普通でしょう。

それで症状を抑えられない場合は、鍼灸治療をご検討ください。鍼灸は、椎間板ヘルニアにも効果が期待できます。

椎間板ヘルニアの鍼灸治療

椎間板ヘルニアと診断された患者さんをみますと、足腰の筋肉がガチガチに固まっているのが特徴的です。筋肉が固まっているということは、血行不良も起きています。固いから痛いのか、痛いから固いのかは難しいところですが、これを鍼灸でやわらげると症状も改善する例が少なくありません。

筋緊張が痛みを起こすこと、血行不良がしびれを起こすことはよく知られています。その背景として一つ考えられるのは、ストレスからくる自律神経の乱れです。そこに注目して施術すると、改善につながりやすいと考えます。

脈診でバランスの乱れを確認して、手足や背中に鍼(はり)をすることで、自律神経を整えます。その上で、腰から足にかけて、症状の出ている部分に鍼をして症状の改善を目指します。また、痛みを克服する上で重要になる考え方についてもお伝えします。

治療の期間は週に1回ペースで1~3ヶ月が目安になります。椎間板ヘルニアでお困りの方は、鍼灸をご検討ください。


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