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線維筋痛症 全身の痛み

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線維筋痛症とは

線維筋痛症とは、全身に激しい痛みが現れる疾患です。その痛みは「ガラスの破片の上をジャリジャリと転げまわっているような痛み」とも表現されます。医学的には原因不明とされていますが、それでも全くの不明というわけではなくなってきているようです。

このページでは、線維筋痛症の問題を、体の痛み、脳の痛みの感じやすさ、随伴しやすい症状などの面から説明を試みます。また、その大きな要因とされる心理社会的な要因や、有効な対策について考えていきます。

体の痛みはなぜ起こるのか?

線維筋痛症では、全身に強い痛みが続くことが知られていますが、痛んでいるのはどこかといえば、主に筋肉(または腱)になります。様々な要因によって交感神経の緊張が続くと、酸素の取り込み量が減り、血行が悪くなり、筋肉が十分に栄養されなくなります。その結果、細胞から発痛物質が放出されて痛みを生み出します。

痛みが何らかの理由で慢性化してしまった場合、新たな問題が発生します。我々の肉体において、最終的に痛みを感じるのは脳ですが、その脳が痛みに過敏になってしまうことが分かっています。

健康な人では、神経を伝わって痛みの信号が脳に届くと、その痛みを小さくするようなシステムが働きます。βエンドルフィンや下行性疼痛抑制系と呼ばれるシステムです。ところが、線維筋痛症をはじめとした慢性痛では、このシステムの働きが弱くなります。すると、より大きな痛みとして感じてしまったり、普通であれば痛みを感じないような刺激に対しても強い痛みを感じるアロディニアが現れます。

線維筋痛症の症状は痛みだけではありません。こわばり、抑うつ気分、睡眠障害、疲れが抜けない、目や口が乾くなどの症状が現れることも多くなります。病態としては、うつ病や慢性疲労症候群(CFS)に近いといわれます。

心理社会的要因とその体への影響について

線維筋痛症は心理社会的疼痛という呼び方をすることがあります。心理的な要因、社会的な要因が重なった結果として発症するということです。一言でいえばストレスですが、非常に根の深い問題です。

線維筋痛症には、真面目でがんばり屋の人が多いといわれます。じっとしていられない、何もしないでいると罪の意識を感じてしまう、能力の限界まで頑張ってしまうような状態です。また、自分を犠牲にしても周りの期待に応えようとしてしまったり、自分を押し殺すあまり、ご自身のネガティブな感情が分からなくなってしまう方もいます。その背景には、幼少期の過酷な体験(いじめ、虐待、愛情不足など)があるともいわれます。

強いストレスを受けていながら、真面目な性格からうまく逃げ道をつくれず、溜め込むだけ溜め込んでしまう。そのくせ、そのストレスに無自覚である場合もあります。ストレスは意識していれば気持ちの問題ですが、意識できず抑圧したまま蓄積すると、やがて身体症状として表面化します。

ストレスは交感神経の過緊張から痛みの原因となり、様々な自律神経症状をも起こします。長く続く痛みはさらなるストレスとして脳に負荷をかけます。その結果、脳の働きに異常が起こり、痛みを感じやすくなり、小さな刺激でも痛みを感じてしまうようになるといわれています。

そこから抜け出すには何が必要でしょうか。

線維筋痛症の対策

鍼灸治療

自力のみで線維筋痛症を克服しようとするのは難しいと思います。病院(リウマチ科、心療内科など)を受療されることをまずはお勧めします。その上で、効果が感じられなかったり、さらなる対策を探される場合には、鍼灸は有力な選択肢になると考えます。

当院では、2009年に初めて線維筋痛症と診断された方の治療を行ないました。簡単な治療ではありませんでしたが、根気よく続けてくださいました。その中で形となった治療が今でも線維筋痛症治療の土台となっています。

いまでもそうですが、当時はリラックスできる治療、副交感神経を高める治療を意識していました。しかし、それ以上に交感神経の過緊張を抑える治療、筋肉の緊張を取る治療を意識するようになりました。

また私自身、痛みについて勉強することが増え、かなり認識に変化が生まれました。かつては体の問題、筋肉の問題にばかり目がいっていましたが、脳の問題を強く意識するようになりました。先日、線維筋痛症学会の学術集会に参加した折には、痛みとその対策について大いに勉強させていただきました。

これは医師の先生方も仰っていたことですが、まずは今の痛みを半分にすることを目標にされてはいかがでしょうか。

運動

体が痛いのに運動しても大丈夫なのか?という疑問をお持ちかもしれません。ここでいう運動とは、あくまで「できる範囲の運動」になります。痛みの少ないときに体を動かしてみてください。

もし、全く体を動かさず、安静に寝たままの生活をしてしまうと、痛みはかえって治りにくくなり、長引いてしまうことが分かっています。さらには筋力が弱くなってしまい、日常生活に支障が出てきます。現在できている活動はなるべく続けること。その上で、できるなら少しでもいいので、体を動かす時間を作ってみてください。

いきなり走ったり、痛いのに無理に筋トレなどを行う必要はありません。1日5分のウォーキングくらいから始めていただいて、そこから無理のない範囲で少しずつ運動量を増やしていくことがいいようです。運動を続けると、脳の痛みの感受性が下がってくるので、痛みが減ることが分かっています。

無理は禁物です。突然頑張って、疲れてやめてしまうよりは、長い目で続けられる運動を考えてみてください。運動の種類は何でもいいようです。有酸素運動でもいいですし、ストレッチなどの体操も有効です。まずは1ヶ月くらい続けていただけると、変化を実感しやすいようです。

生活習慣の見直し

一日の睡眠時間はどのくらいですか?慢性痛を改善するためには、質の良い睡眠が非常に大切になります。6時間以上の睡眠時間を確保できるよう工夫してみてください。

仕事・家事・育児、頑張りすぎてしまっていませんか?あまり根をつめず、少しペースを落とすことを考えてみてください。つらい時に無理はよくありません。

痛みについて勉強することも大切です。知ることで不安が減ったり、痛みに対する考え方が変わってくると寛解に近づくといわれます。また、痛いときには痛みにばかり意識が向いてしまうと思いますが、痛くてもできたこと、達成できたことに意識を向けてみてください。

線維筋痛症の症例

これまで当院で経験したものから、いくつかの症例をご紹介します。
※同じ病名・症状であっても、効果には個人差があります。

線維筋痛症 【京都市中京区 20代 女性】

  • ぎっくり腰から全身痛へ悪化
  • 座っていると痛み出す
  • 発症当時、月に100時間以上の残業

長時間のパソコン作業による目の疲れ、疲労、職場ストレスの中、
発症したぎっくり腰が完治しないまま勤務を継続して慢性化、やがて痛みが広がって線維筋痛症にまで進みました。

初診の翌日から仕事に復帰されるとのこと。
少しでも軽減できればと、出来る限りの治療を行いました。

ヒザ内側、太衝、三陰交に強い圧痛。これがそのまま治療点になります。
右ヒザ裏、右外くるぶし、腰の圧痛点治療。
肩甲骨、背部(Th4~5)、首の筋肉のこわばりを弛めます。
これに、痛み止めの腹鍼を加えました。

2診。痛みは半減。「定時まで何とか仕事ができた。1時間ほど続けて座っていられたのでマシ」とのこと。

3診。使う湿布が減ってきた。仕事中は座るのが辛いが、休日は立っているのが辛く疲労感が強い。

4~5診で休日の疲労感が改善してきて、痛みも緩和され、固まった感じがする程度まで落ち着きました。

線維筋痛症 【向日市 30代 女性】

2~3年前に全身に痛みが出るようになり、病院で検査するも異常なし。その後、線維筋痛症と診断を受ける。

実になっている経はその都度異なり、陽経では3つの経が実していることも多い。初めは原則どおりに虚を補っていたが好転せず、実を瀉すようになってから著効が得られるようになった。(治療は毎回変わります。一例として御覧ください。)

脈:脾経と肺経の実、小腸経の実
商丘、経渠、腕骨に瀉法。厥陰兪に浅く瀉法。その他は阿是穴。

その日のうちに痛みが半分になり、翌日はほぼ痛みなしに。その後2週間は痛みを気にせずに過ごせた、とのこと。その後、悪化したり楽になったりを繰り返しながら通院された。かなり痛みが軽減してきたところで通院を区切ることに。

久しぶりに連絡をいただいた折には、痛みに意識を向けないように工夫した結果、まったく痛みのない期間が増えてきたこと。痛みがぶり返しても、またすぐに消えるだろうと大らかに考えることができるようになったと話しておられました。


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