昨日の休診日、鍼灸院で雑用をしていたら、電話が鳴りました。ぎっくり腰で動けないということで、往診の依頼でした。

駆けつけてみると、腰を痛めたご主人が這うようにして出てこられました。横になるのも大変な様子。痛みに顔を歪めながら、少しずつ膝を曲げて、手をついて、呻きながら体を伸ばして、ようやく横になれました。

さて、こうしたギックリ腰の場合、普通だと行うような診察や、脈を診ての全身調整はできません。とにかく痛みをおさえることを第一にします。

うつ伏せになっていただいて、腰の状態を確認し、腰から鍼をしていきます。筋肉がガチガチなので、普段と同じ置鍼時間では足りません。15~30分程度かけて、じっくりと緊張を落とします。

それに加えて、足の反応点にも鍼をします。鍼灸師は、どこに圧痛があるかは患者さんに聞かなくても触れば見当がつきます。2ヶ所ほど選んで置鍼します。

腰の緊張が落ちれば、ようやく仰向けになっていただいて、脈を診ることができます。だいぶ収まっていましたが、微調整をして治療終了。

すぐに起き上がったご主人。壁にしがみつかなくても、普通に立って歩けています。大変喜んでいらっしゃいました。鍼の即効性は素晴らしいですね。

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