医師の言葉が腰痛を悪化させる!?
医師から体の問題点を指摘されたことがキッカケで具合が悪くなってしまうことがあります。
腰が痛い。病院に行ったらレントゲンを撮られて、医師に難しい顔で「ここにヘルニアがありますね」と言われてしまった。そうか、自分の腰痛はただの腰痛ではなくて、ヘルニアだったのか。深刻な問題だと思い込んでしまう。診断を受けてから、ますます腰の痛みが気になってくる。腰に爆弾を抱えているんだと思ってしまう。そう思えば思うほど痛みが気になり、体を動かすことが怖くなり、いつまで経っても治らない。
医師の言葉で間違った思い込みをしてしまい、症状が悪化する。実際にあることです。
これをノーシーボ効果(ノセボ効果)といいます。
プラシーボ効果(プラセボ効果)のように思い込みでよい変化が起きることもありますが、ノーシーボ効果のように悪い変化が起きてしまうこともあります。
本当はヘルニアなんて気にする必要はありません。そもそもレントゲンも撮るべきではありません。気にしなくてもいいものを気にして、腰痛を悪化させてしまう。何とも残念な話ではありますが、全ての医療者が腰痛の最新情報に明るいわけではありません。
肩こりと言われたら肩こりになる!?
似たようなことは、そこら中で起こっています。
例えば、美容院へ行くとサービスの一環として軽いマッサージがついてきたりします。その時「こってますね」と言われるので、自分は肩がこっているんだと思いこんでしまう。それまで気にしていなかったけど、言われたことで肩が気になってくる。やがて本当に肩こりになってしまう。
何気ない言葉が肩こりを作り出してしまう。実際にあることです。
肩こりとは、肩に感じる不快感のことなので、肩の筋肉が固いだけなら問題ありません。ご自身が不快感を感じていないのなら、人から指摘されても聞き流しておくのがいいでしょう。
これは美容院が悪いと言いたいわけではありません。根っことしては、医療者や医療情報を拡散するメディアの問題が大きいと考えるべきでしょう。状況として、間違った情報が広がりすぎているのです。
最近は少しずつ正しい情報も出てくるようになってきましたが、「まだそんなこと言ってるの!?」という情報も多いです。
自衛のために勉強する
自衛が必要です。
そのためには、信頼できる情報発信者を探すこと、情報の見極め方を勉強することが大切になると思います。知識がないと、どれが正しいのか分からず、見たものをそのまま信じてしまうことがあります。偶然正しい情報に出会えればいいのですが、インターネットで検索するとまだまだ間違った情報に出くわします。
少しずつでも情報を集めて、比較して、より信頼できる情報を探してください。習慣として、情報を一度は疑ってみることです。
正しい情報によって間違った思い込みを払拭し、ノーシーボ効果を打ち払うと、それだけで体が改善してくることがあります。心身が情報の影響を受けていることを知っておいて損はありません。
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