当ブログでは腰痛に関して、レントゲンなどの画像診断は役に立たないという話を繰り返し書いていますが、レントゲンには別の問題もあります。すなわち、放射線被爆です。

腰のレントゲン写真による1回の放射線被曝量は、胸の写真に換算すると150回分に相当します。4方向から撮影すると、卵巣への被曝量は装置にもよりますが6~98年間毎日、胸のレントゲン撮影を行ったのと同等の被曝量となります。

これがCTになりますと、胸の写真換算で500倍の被曝量となり、原爆の爆心地から3.2キロ離れた場所で被爆した生存者と同等となります。日本は、先進国15カ国の中でも突出したCT保有台数を誇っており、X線検査による発ガン率もトップです。

X線による発がんリスクは、多くの国で2%以下なのに対して、日本は4.4%と高い数値となっています。当然ながら、リスクだけでなく、X線が原因で発症したガン患者数も突出しており、年間1万人近い数となっています。

日本は、意味のないレントゲン撮影を行いすぎていると言ってよいでしょう。福島の原発問題は大問題になりましたが、レントゲンの放射線については全く問題にされていません。

リスクとベネフィットが釣り合っていれば良いのですが、少なくとも腰痛に関していえば、釣り合っていないと言えそうです。