東洋医学では、五臓を重要視します。五臓とは、肝心脾肺腎の五つです。

五臓には様々な特徴、働きがありますが、興味深いのはそのつかさどるものです。例えば、肝は目、心は舌、脾は口、肺は鼻、腎は耳をつかさどっています。つまり、五臓のどれかが調子を崩すと、対応する器官にも影響が出てしまうと考えます。

一見、何がどう関係あるのか不思議に感じるかもしれませんが、これが意外とバカにできません。例えば、心は舌をつかさどりますが、系統発生学的に進化の過程を逆上ると、心臓と舌は同じ器官がルーツであったという情報が出てきたりします。そう考えると、狭心症の舌下錠が即効するのもうなずけます。

古代の鍼灸師がそこまで知っていたとは思えませんが、東洋医学はしばしば、現代の知見と驚くほどの一致を見ます。東洋医学、恐るべしです。