日頃、患者さんと話をしていると、睡眠不足の方が本当に多いと感じます。十分な睡眠は健康のために必要不可欠です。しかし、仕事に家事に忙しい毎日の中で、ついつい忘れられてしまうようです。

睡眠不足と寿命について

寿命という観点からいえば、睡眠時間が7時間前後が最も長寿だと言われます。睡眠時間が6時間を切ると死亡リスクが7%上昇し、4時間になると死亡リスクは20%~30%上昇します。

また睡眠時間が6時間を切ると、脳の判断力はお酒に軽く酔っているくらいに低下してしまいます。その他にも、睡眠不足が続くと精神状態が悪くなったり、太りやすくなったり、免疫力が低下して病気のリスクが上昇します。

睡眠不足を取り戻す方法

ある週の睡眠時間が10時間足りない場合は、まず週末にいつもより3~4時間余分に寝ることです。残りの不足分6~7時間は、次の週に毎日1時間長く寝ることで取り戻すことができます。

しかし、睡眠不足が数ヶ月ともなると、取り戻すためには休暇を取る必要が出てきます。これはハーバード大学の研究で分かったことですが、睡眠不足の解消はそのくらい大変なのです。

生活を見なおして睡眠時間をしっかり確保することが大切です。睡眠不足は、睡眠でしか取り返すことが出来ません。

睡眠障害があるときは対策を

もしかすると、中には早く布団に入っているのに眠れないという方もいらっしゃるかもしれません。眠っても夜中に目が覚めたり、朝早くに起きてしまうケースもあるかもしれません。その場合は睡眠障害の可能性が考えられますので、何かしらの対策が必要になります。

参考になりましたら幸いです。