今日は冷えに関連した話題です。
昨今、冷えを問題にする健康情報が非常に増えてきたと感じています。それに伴い、体を温めようという意識も高まっているようです。実際、東洋医学では冷えを非常に重視しますので、それ自体は悪いことではありません。昨日いらしたAさんも、手足の冷えを非常に気にして、さまざまな対策をされていました。
しかし、Aさんのお話を伺ってみると、気になることがありました。整体院で手足の冷えを指摘されて、温めるように気をつけているというのですが、どうも温めすぎているようなのです。お風呂の温度を聞いてみたら、42℃にしているとのことでした。
お風呂で42℃というと、ちょっと熱すぎです。なぜなら、42℃のお風呂につかると交感神経が刺激されてしまいます。交感神経を刺激すると皮膚の血流は低下しますので、かえって普段の冷えを助長してしまう可能性がありますし、のぼせやすくもなるでしょう。
Aさんは、寝ようとしたら動悸がしたとおっしゃっていましたが、心拍が早まるのは交感神経の亢進ですから、体を温めすぎていると見て間違いありません。冷え対策のためには、お風呂は38℃くらいが適温であることをお伝えしました。38℃では交感神経は刺激されず、副交感神経が優位になることが分かっています。
冷え対策に温めることがよいのはその通りなのですが、やり過ぎも良くありません。これから気温が下がってきます。体を冷やさないよう気をつけていただきたいところですが、例えば汗をかくほど温めるとなると、やり過ぎになります。加減にはご注意ください。
参考になりましたら幸いです。
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