当院の鍼灸治療は、毎回治療に使うツボが変わります。病院の薬のように、毎回同じというわけにはいかない理由があります。

なぜかというと、ツボの反応は常に変化しつづけるものだからです。生きているということは、全体を維持しながら少しずつ変わっていくことです。ツボも常に変化します。同じツボでも、日によって場所が移動したり、反応が出たり消えたりするものです。

鍼をする前に、脈診をしてツボを探しますが、これは治療のたびに毎回必ず行います。初診で一度診たから、次からは確認しなくても大丈夫ということはありません。治療時間が60分だとすると、そのうち40分くらいはツボの反応を探すことに使っています。そうしないと、効き目のある治療にならないのです。

ある意味で非常に手間のかかることをしているわけですが、絶対に必要なことです。こうした手間をかけてこそ、いわゆるオーダーメイド治療が行えるのです。