鍼灸では、ツボを鍼やお灸で刺激して体調を整えます。ツボは正式には経穴(けいけつ)といいますが、全身に400個近くも存在しています。今日は、そのツボをつなぐ存在の話です。

ツボは全身に点在しているわけですが、バラバラにあるわけではありません。ツボは経絡(けいらく)と呼ばれる気の通り道によって繋がっていると考えられています。一言に経絡と呼ぶことが多いですが、経絡は経脈(けいみゃく)と絡脈(らくみゃく)を合わせた言葉です。

経脈は体を縦に流れます。地図の座標を示すのに緯度と経度という指標を使いますが、「経」という字は織物の縦糸という意味があります。体を縦に走る線、それが経脈です。

そうなると横糸を加えて、経脈と緯脈としたいところですが、体には真横に走る流れは少ないのです。縦糸同士をつなぐ流れはありますが、真横ではなく、斜めに不規則に連絡しているものが多くなります。連絡する流れなので、絡脈といいます。

経絡を電車の線路に例えると、ツボ(経穴)は駅に相当します。鍼灸は駅であるツボに刺激をすることで、気(電車)の流れを整えているわけです。

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