今から6年前。当時、京都府鍼灸師会で理事・青年部長として活動してた私は、学生会員の方を対象に勉強会を行いました。タイトルは「陰陽論の考え方と使い方」でした。

当時の自分にとって、分かる限りの東洋医学の知識を、可能な限り噛み砕いて伝えようと頭を捻りました。その時のスライドのデータを久しぶりに引っ張り出してみたのです。なぜかというと、今度久しぶりに私が講師をするという話が出ているからです。

いやー、青いですね、6年前の自分は(笑)でも間違いなく、当時の全力がこもったスライドでした。次は、これを超えるものを絞り出さないといけないわけです。

東洋医学というものは、大変に膨大です。1人の鍼灸師がその全てを網羅することは不可能でしょう。また、共通点が多いとはいえ、一つ一つの理論は違う人が考えたものですから、整合性を取ることも簡単ではありません。文献でいえば、難経は黄帝内経を元に書かれたといわれていますが、かなり異なった治療体系です。それをどう関連付けて使いこなすのか。

そうした簡単ではないものを、学生さんに伝える。そうなると、私自身の理解度がそのまま話の分かりやすさにつながるわけです。ならば、当然ながら6年前より分かりやすい話にしたい。今度は持ち時間が少なめなので、なおさらです。

頭が静かに回り始めています。