あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、今日は肩こりの話です。
肩こりの人は大抵、「肩が硬い」と症状を説明されます。肩が硬いので、ほぐしてほしい。そのお気持ちは分かります。分かりますが、それだけでは肩こりとは言えません。

肩こりとは、肩や首に感じる不快感のことです。だるさ、重さ、痛みなどがあってはじめて肩こりです。肩の筋肉が硬いというのは、肩こりとは別の話です。

こんなことを言うのは、肩に不快感を感じていないのに肩こりを訴える方がいらっしゃるからです。肩を触ったら硬い。もしくは、マッサージ店などで「肩が硬いですね」といつも言われるから、自分は肩こりだと思い込んでいる。そういう相談が実際にあるわけです。

しかし、肩こりとは、肩に感じる不快感です。筋肉の硬さとは関係ありません。肩の筋肉が硬くても、肩こりを感じない人はいます。肩の筋肉が柔らかくても、肩こりを感じる人はいます。

鍼灸師は、患者さんのごく主観的な症状に向き合って治療をおこないます。肩が柔らかくても、不快感があるなら治療が必要です。ですが、筋肉が硬いだけで、他にまったく不都合がない場合は、これといってするべき治療はないことになります。

もし、お体に全く不都合がないのに、筋肉を柔らかくしたいとお考えの方がいらっしゃったら、そのときはストレッチをおすすめします。
治療としてではなく、健康増進のためのストレッチです。