普通、体脂肪1kgというのはカロリー換算で7000kcalだといわれています。しかし、バセドウ病の治療を始めた当初、私の身体ではこの理屈に全く合わない事態が起こっていました。

例えば、袋菓子を1袋食べます。すると翌日には体重が1kg増えているのです。袋菓子は1袋でおおよそ80g前後、500kcal程度のものです。これで、一晩で体重が1kg増えるはずがないのですが、事実として増えてしまいます。水太りとも思えません。ノドなんてほとんど渇かないので、水を飲まなくても平気だったからです。そして一度増えた体重は、その後食べる量を減らしても全く元に戻らないのです。

これは、それまで自分の身体が常に飢餓状態だったことが原因でしょう。バセドウ病は食欲こそ増えるものの、それ以上にエネルギーを消耗しますから、身体は常に全力でエネルギーを吸収するようになっていた。それが突然、必要なエネルギー量が常人と同じになっても、吸収力まで都合よく落ちてはくれないということだと思います。実際、バセドウ病の治療後、体重が増えるのはよくある事のようです。

その後色々試した結果、1日に1500kcalまで食事量を落とせば体重が増えないことが分かりましたが、それだと食事の楽しみが激減です。しかも、維持するだけで減ってはくれません。

何とか、それなりに食べながら体重を落とす方法はないものか‥‥。

こうして、私の意識は運動へと向かいました。

→次回に続く