こんにちは、浦崎です。
だいぶ気温も下がってきましたね。風邪・インフルエンザなど、充分にお気をつけください。
さて、今日は東洋医学の続きとしまして、気を取上げたいと思います。
気というのは、東洋医学のベースとなる中国思想に出てくる言葉で、平たくいうと「エネルギー」の意味になります。しかし、これではよく分かりませんので、もう少し詳しくみていきます。
気には、陰気と陽気があります。陰気というのはいわゆる物質のことで、陽気は作用・性質を意味します。例えばここにボールがあるとします。丸くて、ゴムで出来ていて、地面に落とすと弾みます。この、ボールの物質が陰気で、丸い・弾む等の性質を陽気といいます。
もう一つ、血を例に説明してみましょう。東洋医学では、人体に存在する水分を全てまとめて津液といいます。津液は水分ですから物質、つまり陰気です。これが存在するだけでは血にはなりません。なぜなら、血とは体内を流れている津液を指す言葉だからです。流れない津液は、ただの津液。流れる津液が血と呼ばれます。この「流れる」が陽気です。鍼灸の書物ではよく、血は気と津液が合わさったものだと書かれていますが、全く同じことです。
ですから、よく鍼灸の世界では人体は気で出来ているといったりしますが、これはあくまで肉体とその生理作用があるといっているだけなのです。
気が大切なのは、言葉の意味ではありません。治療法を組み立てる時に非常に便利な概念だから大切なのです。
この辺の話は、またいずれ。
- Tags
- 東洋医学