ストレスが重なると、自律神経が調子を崩して体調が悪くなります。このような症状に、鍼灸治療はよく効いてくれます。
これは、鍼灸が自律神経のバランスに作用するからです。鍼灸治療をすると、心身がとてもリラックスします。ストレスで緊張した神経が落ち着いて、体の余分な力が抜けてくれます。
しかし、これだけではありません。鍼灸はホルモンにも作用します。
人体には、ストレスを和らげるためのホルモンである、オキシトシンがあります。オキシトシンは幸福感を高めてくれる、癒やしホルモンです。鍼灸治療をすると、このオキシトシンが増えることが分かっています。
また、ストレスがかかると副腎ホルモンが分泌されるので、副腎が疲れてしまいます。副腎というのは、腎臓の上についている小さな器官で、アドレナリンなどのホルモンを出しています。鍼灸治療には、この副腎の疲れを和らげる効果が期待できます。
他にも、女性ホルモンである、エストロゲン、プロゲステロンの産生を改善する効果も知られています。婦人科の症状に鍼灸がよく用いられるのも、こうしたホルモンへの作用があるからです。
自律神経への作用、ホルモンへの作用、そして次回予定の免疫への作用。鍼灸には、たくさんの魅力がつまっています。