A ゼロではありませんが、非常に少ないのでそこまで心配することはありません。
・副作用とは?
副作用 (ふくさよう、英: side effect) とは、医薬品の使用に伴って生じた治療目的に沿わない作用全般を指す。
副作用 – Wikipedia
主な鍼灸の有害事象
微量の出血
皮ふの細かな血管を傷つけた場合、まれに微量の出血をする場合があります。多くの場合、綿花で拭き取ればすぐに止血できる程度で、出血量も1滴以内のことがほとんどです。
皮下出血(内出血)
鍼で血管を傷つけた場合、いわゆる青あざになる場合があります。発生頻度は0.1%との報告がありますので、1000回に1回の確率になります。青あざは1週間以内に吸収されて消えることが多く、2週間以上残ることはまれです。通常、コンシーラーなどの化粧品で隠すことが可能です。
切皮痛
鍼を刺したときに、痛みを感じることがあります。皮ふにある毛穴に鍼が当たった場合などに起こりやすいといわれています。
眠気
鍼灸治療の途中、治療後などに眠くなることがあります。初回の治療で起こりやすくなります。鍼灸のリラックス効果が原因と考えられます。
疲労感、倦怠感
治療の後、体がだるく感じられることがあります。こちらも初回で起こりやすくなります。鍼灸に慣れていない段階で刺激量を多くすると起こりやすくなります。
めまい、ふらつき
脳貧血などにより、めまいやふらつきを感じることがあります。特に立った姿勢で鍼をするような場合には起こりやすくなります。横になって治療を受ける場合は、起こりにくい症状です。
やけど
お灸によって、皮ふをやけどする場合があります。もぐさを焼き切る透熱灸という方法で起こりやすくなります。もぐさを全て焼き切らない温灸や、やけど防止のための灸点紙を使った方法であれば、やけどの心配はいらないと考えていいでしょう。
瞑眩(めんけん)、好転反応について
瞑眩(めんけん・めんげん)と好転反応についても触れておきます。
鍼灸治療の後に体がだるくなったとき、それを瞑眩や好転反応として、体によい変化だと説明する例があります。しかし、これには賛同できません。
鍼灸によって体がだるくなるのは、刺激量が多すぎたためです。鍼灸学校ではドーゼオーバーと習うもので、鍼灸の「やり過ぎ」です。だるくなったから効果がより高まるということはありません。
患者さんの個々の体力や許容量については、施術前に確実に知る方法がありません。そのため、できるだけ軽い施術で効果を出すことが求められます。
私自身、好転反応という言葉は学生時代には聞いたこともありませんでした。現場に出て初めて耳にして、「何言ってるの?」と首をかしげたものです。
本来の瞑眩について
鍼灸には瞑眩(めんけん・めんげん)という言葉がありますが、本来それは刺激過多による倦怠感とは違うものです。
病(=体の不調)が治るときには、単に症状が軽くなって治るのではなく、症状が変化しながら治る場合があります。
例えば、発熱していた患者さんが、熱が引いてきたと思ったら頭痛を訴えるような場合です。もしくは、体の痛みが軽くなってきたら、不安感におそわれる場合もあります。しびれが痛みに変わって、それから治っていく場合もあります。
症状の性質そのものが変化しながら、だんだんと治っていく。これを本来は瞑眩といいます。もとの症状がそのままで、さらにだるくなったとしたら、治療を誤っています。
さいごに
色々と書きましたが、鍼灸の副作用は非常にまれなものです。もし治療を受けて体に異変を感じたら、鍼灸師にお問い合わせください。
参考図書:鍼灸医療安全ガイドライン
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