本日いらっしゃった患者さん。お子さんがまだ小さいということもあり、睡眠時間が非常に不規則になり、イライラしてしまうそうです。
睡眠が十分に取れないと、自律神経が休まりませんから、心身は興奮気味になり、イライラしやすくなります。それも毎日ですから、辛いところでしょう。
交感神経優位ということは、体のあちこちに変な力が入ってしまうということでもあります。特徴的なものとしては、筋肉に硬結と呼ばれるしこりができます。治療ではこれを逆手にとって、硬結に鍼をして緊張を取ると交感神経の緊張も緩みます。
体の状態が心に影響する。逆もまたしかり。まさに心身一如といったところです。
東洋医学的な話をすると、この方は肝の脈が強く太いのが特徴的でした。肝は夜寝ないと十分に働けない臓ですが、眠れていないのでバランスを崩しています。その煽りを受けて、精神作用を統括する心も働きが落ちています。腹診でも、期門という肝のツボが左右で大きく硬さが違っていました。
こうしたバランスを整えるツボを探しだして、浅い鍼で刺激します。これで、ひとまずだいぶ楽になるとは思いますが、睡眠時間はお子さん次第。15分でもいいので、うまく昼寝をはさむようお伝えしました。