マッサージに加えてストレッチもするとなお良いですよ
今日のとある患者さん。
肩こりがひどく、背中もこっていて、頭痛もあるということで来院されました。首肩から背中、腰まで、軽く押さえただけでも「痛い」とのこと。セルフケアについて聞いてみたら、ご主人にマッサージしてもらっているのみで、自分では特に何もしていない、というお話でした。
マッサージには「伸ばす」が抜けがち
肩こりにマッサージ、これそのものは間違っていません。ただ、マッサージには一つ欠点があります。筋肉を伸ばす効果があんまりないんです。
ここでいうマッサージというのは「押さえる・揉む・叩く・さする」です。厳密にはさするのがマッサージで、揉む・叩くは按摩、押さえるのが指圧と分けられることもあるようですが、その話は横に置いておいて。マッサージには「伸ばす」が抜けてしまいがちなんですね。
肩こりは筋肉が硬くなるわけですが、ただ硬いだけではありません。血行が悪くなり、無意識に力が入って筋肉の長さが短くなり、伸びが悪くなります。すると、関節を動かせる範囲が狭くなってしまう場合も出てきます。
伸ばしていないないといつの間にか…
例えば、顔を下に向けるのと、上を向くのと比べたときに、どちらかに動きづらいとか。後ろを振り返ろうとしたときに、左右どちらかが振り向きづらくなっているとか。腕を上げたとき、肘を伸ばしてきれいに真上まで上がらないとか。知らず知らずのうちに、関節の動きが悪くなってしまっている場合があります。
これは、筋肉が縮こまって、伸びが悪くなってしまっているわけです。マッサージで筋肉をやわらげると、伸びも多少は改善しますが、ストレッチを加えるともっと良いに決っているわけです。
まずは大きく背伸びから
普段ストレッチをしていない方だと、どんなストレッチをしたらいいのか分からないかもしれません。いきなり本格的にする必要はないので、まずは大きくバンザイするように背伸びする運動をしてみて下さい。数秒で出来ますし、特にしんどい動きでもありません。呼吸を止めないようにだけ気をつけて、気持ちいいところまでぐーっと伸ばしてみてください。
これだけでも肩こりは楽になりますし、多少なりとも疲れも回復します。マッサージは好きだけどストレッチはあんまり…という方は、こんなストレッチも試してみてはいかがでしょうか。