子供の三人に一人が腰痛を経験
アントワープの小学生を対象に、腰痛の罹患率を調べた研究。
392人中142人(36%)が腰痛の経験あり。男女差なし。
腰痛を訴えている子供の64%は、両親の少なくとも片方が腰痛。
成人では人格が腰痛の要因として確立されているが、子供でも同様の関係が示唆されている。
Low back pain in a population of school children.
子供の36%が腰痛を経験している。腰痛を老化現象と捉えていると不思議かもしれませんが、ストレスと腰痛の関係から考えれば納得できる結果ではあります。
人格、つまりはストレスの影響を受けやすい性格かどうかは、腰痛に関係すると考えられています。この点において、子供も大人も違いはないようです。
子供の腰痛はストレスからくる可能性
原因となる疾患が見つからない子供の腰痛は、身体活動やカバンの重さといった物理的負荷よりも、ストレス(心理社会的要因)の影響が大きい。
感情的な問題を強く抱えている子供は38.9%が腰痛なのに対して、そうでない子供は16.2~22.8%と腰痛が少ない。
Low back pain in schoolchildren: the role of mechanical and psychosocial factors.
子供の腰痛については、ランドセルの重さが問題とする記事をしばしば見かけます。そこから、腰への負荷を減らそうという方向へ話が進みがちです。
しかし、そもそも腰への負荷と腰痛は関係ないという研究もあり、近年、かなり考え方が変わってきています。
腰への負荷を怖がること、痛みを避けようとすることは、腰痛の慢性化リスクでもあります。
負荷の心配はやめて運動を
日本人は年々、運動能力が低下してきているというデータもあります。体を鍛えないまま大人になり、慢性痛を抱えてさらに体を動かさなくなってしまうと、老後の寝たきりリスクにもつながります。
腰痛のためだけでなく、健康のために。ストレスとの付き合い方を学ぶこと、体を適度に動かすことが大切になります。
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