前回前々回、と、パニック発作について書きました。
こうしたパニック発作が繰り返し起こり、また発作を繰り返すのではないかと不安が強くなると、パニック障害と診断されます。

パニック障害では、必要ないときに交感神経の興奮が起こってしまうわけですが、その原因は不明とされています。

広場恐怖

パニック障害では、広場恐怖という症状が合併するケースが多く見られます。ここでいう広場とは、他に人がいて、すぐに立ち去ることのできない場所の意味です。広さや人の多さは関係ありません。

多いのは、怖くて電車に乗れないというものですが、人ごみが怖い、飛行機が怖い、エレベーターが怖い、長いトンネルや橋が怖いなどです。広場恐怖は、だんだん苦手なシチュエーションが増えてしまうという問題があります。ここがダメだったから、あそこもダメなんじゃないかと不安が広がってしまうのです。

広場恐怖のポイントは、電車に乗ったからパニック発作を起こすのではなく、電車に乗ってパニック発作を起こしたらどうしようという恐怖・不安が引き金となってパニック発作を起こす点です。パニック発作を引き起こすのは、恐怖・不安なのです。

そのため、心療内科では抗不安薬・抗うつ薬が処方されるケースが多くなります。しかし、薬には依存性と、分量がしだいに増えていくという問題があります。