7月6日のことですが、京都地域包括支援センターの勉強会に参加してきました。
高齢者あんしんサポート企業養成研修ということで、特に認知症のある方に対する対応を学びました。

鍼灸院では高齢の方の治療を行うことがよくあります。
そのお悩みも、よく眠れない、何となくしんどいといったものから、病気からくる諸症状、節々の痛み、胃腸の問題、物忘れ、飛蚊症・・と非常に幅広いものになります。

同じ70歳でも、元気に社交ダンスをしている方もいれば、出歩くのも難しくなってしまった方もいます。
皆様、さまざまなお悩みをお持ちです。

老化、もしくは加齢変化ともいいますが、年齢にともなってどうしても出てしまう症状については、全てが全て治せるわけではありませんが、鍼灸で改善が見込めるもの、悪化を防げるものも多くあります。
比較的改善しやすいものとしては、胃腸の症状、腰やヒザの痛み、しびれ、薬の副作用、体が重だるいなどの症状です。

鍼灸師が年齢にともなう症状を考えるとき、真っ先に頭に浮かぶ内臓があります。それが腎です。

腎というのは、生まれたときに両親から受け継いたエネルギーを蓄えておく所で、それが一生をかけて徐々に減っていくという性質があります。一般に老化現象といわれているものは、その多くが腎の衰えによって生じる問題です。

例えば、記憶力が低下する、耳が遠くなる、腰やヒザが痛くなる、心配事が増える、夜にしっかり眠れなくなる、足が冷える、小便がスムーズに出なくなる、などです。

昨年に参加したとある鍼灸師向けの研修会では、認知症の予防に鍼灸が良いというお話もありました。
「刺激を受ける」ことは脳にもよい働きがあるようです。

鍼灸に加えて、毎日5分でも体を動かす習慣をつくると、かなり違ってきます。
そうしたちょっとしたことが5年後、10年後の差となって現れます。

症状の改善に、病気の予防に、健康の維持増進に、鍼灸をお役立てください。

あんしんサポート勉強会テキスト